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メッセージ:怪談話の削除依頼
以下のメッセージを削除依頼します。 | |
タイトル: | 怪談話 |
名前: | shinrei |
メッセージ: | S金の幽霊ホテル 鳥取県のお話です。 これは地元でもかなり有名な心霊スポットで、何かの雑誌にも掲載された危険度の高い場所であるため、詳しい地名は伏せさせて頂きます。 とは言っても、地元では知らない者はほぼ居ないぐらい有名だし、調べればネットでも容易に見つかるのですが…。 その心霊スポットは、今ではK吉市と合併してしまったS金町の山間部にある、「S金の幽霊ホテル」という所です。 いつからそう呼ばれるようになったのかは地元民に聞いても定かでないのですが、夏になると肝試しに訪れる人間が後を絶ちません。 投稿者も、学生時分に仲間と一緒に訪れたことがあります。その時の話をしましょう。 この日は、真夏日で無風だったこともあり、夜中でもむせ返るような暑さに加え、蛙や虫達が喧しいくらい鳴いていたのを覚えています。 夜中の1時に友人の車で幽霊ホテルに向かった私達は、道中に他愛のないバカ話をしながら騒いでいました。 幽霊ホテルに着いたのは1時40分過ぎだったでしょうか。 各々が用意していた懐中電灯やらカメラを引っ提げて、私達は車を降りた私達は、すぐに異変を感じました。 汗ばむぐらいの熱気が嘘のように消え失せ、辺りの空気はひんやりと冷たく、さっきまで聞こえていた蛙や虫達の喧騒はピタリと止んでいます。 山の中なのに…です。 確かに山の空気は麓と比べたら涼しく感じるのですが、この時は鳥肌が立つぐらいに肌寒く、仲間内で一番暑がりの私も、身震いする程でした。 それに、春先や冬場の肌寒い時期ならまだしも、今は真夏…普通なら聞こえて然るべき蛙や虫鳴き声などの音はもちろん、葉擦れすら聞こえてきません。 とにかく無音だったのです。 この異常を感じた時にすぐに戻ればよかったのですが、私達は気を紛らわす為に車の外で談笑をしていました。 さすがに皆もホテル内に侵入する気は失せているようでしたが、たまに建物や敷地内に懐中電灯の明かりを向けていました。 談笑をして20分程経った時、突然キーンというか細い耳鳴りのような音が聞こえ、辺りの空気が、肌を撫で回すような生温さを帯びて来たのです。 私達は突然の耳鳴りと空気の変化に顔を見合わせると、無言で車に乗り込みました。 友人の一人が、「なんか、嫌な感じがしなかったか?」と呟くと、皆、無言で頷きました(前編に書き忘れましたが、この時4人で来ていました)。 明らかな異常を感じた私達は、このまま帰ろうということになり、友人は車のエンジンを掛けようとしました。 「あれ?」 友人はカチャカチャとキーを何度も廻しますが、エンジンからは一切の音が聞こえません。 不安になった私達がパニックに陥るのにそれほど時間は掛かりませんでした。想像してみてください。 来るときには何の問題もなかった車のエンジンが、いきなり掛からなくなる。 周りは数メートルも見渡せない程の闇が広がり、一切の音は聞こえない。 いくら道路が整備されいるといっても、何が居るかも解らない山の中です。 更に、窓の外を見ると、いつの間にかうっすらと靄が掛かり、辺りの静けさも相まって不気味な雰囲気を醸し出しています。 そんな中で動かない車の中にいる恐怖は、想像を絶するものがあります。 「早く!早く掛かれよ!!」 友人が半ば半狂乱になりながらキーを廻したとき、ウゥオオォン!!というけたたましい音と共にようやくエンジンが掛かりました。 「掛かった!」 「早よ!早よ車出せ!」 シフトをドライブに入れてライトを付けた友人は「あああぁああ!!」と叫びながら、車を急発進させました。 飛ばした割には事故もなく帰路に着いた私達は、何とも言えぬ気分でその日は別れました。 それからは幽霊ホテルには一切行っていません。 ふざけ半分に心霊スポットには行かない方がいい…という話を聞きますが、私達はそれを身を持って体験しました。 この話で興味を持たれた方もいらっしゃると思いますし、行く、行かないは個人の自由ですので私には止める権利はありませんが、これだけは警告します。 本当に遊び半分であのホテルへは行かない方がいいです。もし、行かれるのでしたら、何が起こっても「自己責任」でお願いします。 何かが起こらないという保障はどこにもないのですから…。 |