メッセージ:みんなに読んでほしいの削除依頼
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タイトル: | みんなに読んでほしい |
名前: | S |
メッセージ: | 「え・・・・?今・・・なんて・・・・?」 僕は自分の耳を疑った。さあやのお母さんの泣き声は病院の廊下に響きわたっていた。 今僕は、さあやがいる病室とは遠く離れて話している意味がようやくわかった。 さあやのお母さんに何度同じ事を聞いても返ってくる返事はいつも同じだった。 「・・・・さあやが・・・・・白血病・・・・?」 あのさあやが?どうして?今、あんなに元気じゃないか?なのにどうして・・・わけがわからない・・・ 頭が真っ白になるというのはこういうことをいうのか・・・?なにも考えられない・・・。そんなわけ・・・、そんなわけない・・・。 それだけが頭をグルグル回っていた。 「・・・もっと早く見つけていれば、応急処置で白血病まではいかなかったって・・・どうして、どうしてもっとあの子を見てあげられなかったんだろう・・・!」 お母さんのせいじゃない・・・。さあやは一人暮らしでお母さんはさあやの様子が分からなかったんだから・・・。だが僕はすぐそばにいた・・・さあやのすぐそばに・・・。 どうして、どうして気づいてあげられなかったんだろう・・・さあやの変化に・・・確かにさあやは 最近カゼが治りにくいとかぼやいていた。僕は疲れてんだろ?と軽く流していた・・・。 どうして、どうして・・・!!僕は自分を責めた。もうさあやに会えない・・・。どんな顔して会えばいい?僕は・・・僕は・・・! 「さあやのそばにいてあげて下さい」 さあやのお母さんがまっすぐ僕を見て言っていた。 「さあやにはまだ助かる可能性があるんです。ドナーが見つかればさあやは助かるんです。でも見つかるまでさあやには頑張ってもらいます。すごく、辛くなると思います。それでも私達は代わってやれない・・・。なら、そばにいることしかできないんじゃないですか・・・って、お医者さんにいわれたんです」 さあやのお母さんは僕に笑顔でそう言ってくれた。僕が自分を責めないように。 「でも俺っ・・・・さあやに何て言えば・・・」 「何も言わなくていいの。そばにいるだけで・・・、あなたがそばにいるだけで、さあやは頑張れると私は思うんです」 僕は黙った。僕にさあやが救えるだろうか。弱っていくさあやを見続けることができるだろうか。 「もちろん、無理にとは言わない。あなたにもすごく苦労させるだろうし・・・」 「・・・・俺で・・・いいんですか・・・俺にさあやが救えると思えますか・・・?」 「あなたがさあやを救いたいと思えば、出来ないことじゃないと私は思う」 お母さんはそういって、廊下を歩いてさあやの病室に入っていった。・・・僕にさあやが救えるのか・・・?僕に・・・さあやが・・・僕は・・・さあやを・・・ 病室に入ってきた僕にさあやは笑顔で迎えてくれた。 僕は、さあやを救いたい――――。 |