メッセージ:みんなに読んでほしいの削除依頼
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タイトル: | みんなに読んでほしい |
名前: | S |
メッセージ: | 今から書く話はみんなにぜひ読んでもらいたい。信じてもらえなくてもいい。読んでもらえればそれでいい。でも、この話の中に出てくる女の子は本当に実在した事 だけは信じてほしい。それ以外は信じなくていいから、ただ、最後まで読んでほしい・・・。 今からもう5年も前の話になる。僕には同い年の『さあや』という恋人がいた。告白してきたのはさあやのほうで、僕もさあやが好きだったから、もちろんさあやの気持ちに僕も答えた。 さあやは優しくて、小さい子や動物が大好きで、面倒見がよくて、それでもなんでか頼りなくて・・・。自分が正しいと思った事は絶対まげない頑固者だったけど、良い面も、悪い面も、それは すべてさあやだから、さあやのすべてを愛しいと思い、さあやのすべてを愛した。 さあやと付き合ってもう2年になる。キスだってしたし、Hだってした。だから、自分が一番さあやを分かっているつもりだった。 「入院?」 それはさあやからの電話だった。体調不良で大学で倒れたらしい。確かにさあやはなんでもガマンするクセがある。今回もまた入院したんだろう。 「いいよォ、お見舞いなんて!だってすぐ退院するんだよ?大丈夫だよ」 「何言ってんだ。お前が病気になるなんて10年に何回あるか分かんないだろ?記念に写真でも撮っとこうかと思って」 「何それ!ケンカ売ってんのかコノヤロー」 そんな他愛もない会話がいつものようにはずんだ。早く顔が見たい。声だけじゃ物足りない。会いたい。さあやはすごい。たった数日会えないだけでこんなにもどかしく するなんて。さあやも同じ事を考えてくれてるだろうか。なんて。ちょっと自意識過剰になってみたりして・・・。 「しょうご!来てくれたの!?」 彼女の笑顔を見て俺はなんだか疲れがふっ飛ぶようなカンジがした。 「なんだー?俺がいなくて寂しかったか?」 「当たり前じゃん!・・・会いたかったよぉ・・・」 こんなに素直な彼女でたまにホントに照れる。でもそれがたまらなく愛おしいのだ。 その時、病室にさあやのお母さんが入ってきた。 「ご無沙汰してます、お母さん」 「まぁ、しょうご君。わざわざお見舞いに来てくれたの?ごめんなさいねぇ、なんにももてなしできなくて」 「そんなに気を使わなくてけっこうですから!お見舞いに来てる側なんですから!」 「そうよね、私ったら・・・・そうだ、しょうご君、ちょっと、いいかしら?」 僕は不思議に思いながら病室を出る。さあやがダダをこねている。すぐもどるから、とだけ言い残して。そこから僕らのこれからの話が始まるのだった。 僕とさあやは、まだその事を知らない――――。 |